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労務情報

【メンタル不全社員への初動対応はこれだ!】 ~ メンタルヘルスとは? 予防方法 ~

公開日:2019年11月8日(当記事の内容は公開時点のものです)

監修:特定社会保険労務士 馬場栄

メンタルヘルスとは? 予防方法

陽だまりの恋しい季節となりました。皆様いかがお過ごしでしょうか。
ヒューマンテクノロジーズの佐藤です。
前回のブログでは、過重労働などについてご案内をいたしましたが、働くうえで心の健康状態もとても重要です。
今回のテーマである「メンタルヘルス」とは、精神面における健康のことです。
どんな病も病気になってからでは、回復に時間がかかります。だからこそ日頃のケアによって心の健康づくりをしながら、初期の段階で対処できるよう、不調のサインに気付く目を養うことが大切です。

今回は「メンタルヘルス」と関連性がある、以下3点をご紹介します。
・休暇申請のファイルアップロード
・休職処理方法
・メンタル天気予報「コンケア」

休暇申請のファイルアップロード

休職となった従業員からは、診断書が提出されることがあります。
本製品では、従業員が休暇を申請する際、画像をアップロードすることができます。
画像のアップロードは、休暇区分作成時に「必須」「任意」「不要」から選択できます。

休暇申請のファイルアップロード:画面キャプチャ

☞ 休暇申請時にファイルを添付する方法

 >>> 詳しくはこちら


社労士からのアドバイス

社員から診断書が出された

働き方改革というキーワードが一般的となり、最近では労働時間がかなり減少傾向にあるように感じます。
そのため、以前は、長時間労働による残業代の不払いの相談が多かったのですが、最近では採用難の問題、メンタルヘルスに関する相談が多くなっています。
そこで今回は、メンタルヘルスの問題についてお話します。

あるお客様からこんなご質問を頂きました。
「社員が適応障害という診断書を出してきたけど、どうしたら良いか?」

メンタル不全の病気を患った場合、いきなり「うつ病」とか「双極性障害」といった具体的な病名の診断書が出されることはなく、「適応障害」といった診断書が出されることが一般的です。

この時点ですと、診断書には1ヶ月位の休職を必要とすると記載されることが一般的ですが、会社としてはどのような対応が望ましいでしょうか。


労災申請に簡単には応じないこと

メンタル不全となった原因の確認は必須です。
なぜなら、その原因が例えば社内のハラスメントなのか、それとも日常生活なのかによって適用される公的保険が変わるからです。

中には「課長からハラスメントを受けたので、労災を申請してください」と積極的に申し出をする方もいるでしょう。
では、その申し出をそのまま受けるべきでしょうか。

私は、お客様へのアドバイスとして
「本人から労災申請して欲しいといっても、簡単に応じないでください」
と申し上げております。

というのも、ハラスメントが本当の原因なのかどうかは、会社側は対象者のヒアリング、関係者からの証言、労働時間の長さなど、メンタル不全発症に至る経過・原因等を調査し、トータルで判断する必要があるからです。

明らかに会社側の落ち度があるなら別ですが、そうでなければ、一旦、労働者側からの労災申請を促しましょう。

一方、会社側がハラスメントの事実を認めたからといって、労災が認定されるわけではありません。労災認定はあくまで労働基準監督署の裁定であり、会社側には認定の権限は一切ないのです。

なお、労働者が会社に対して、「ハラスメントの事実を伝え」そして、それを踏まえて「会社側が自ら労災申請を行った場合」労災認定の如何に関わらず、会社はハラスメントの事実認識があった。
つまり、不法行為が行われたことを認めたから申請に応じた。
といった論法が成り立つ可能性があります。

そうなれば、労災認定がされなかったとしても、不法行為による裁判では、厳しい結果を受けることになり兼ねません。

ちなみに昨年、厚生労働省が公表した「過労死等の労災補償状況」によると、労災認定率は、上司や同僚とのトラブルといった人間関係に起因する事案は低く、残業や連続勤務などの長時間労働、心理的負荷が大きい特別な出来事や事故や災害体験などの事案は比較的高い傾向にあります。

労災認定率はそれほど高くないものの、仕事内容の大きな変化や配置転換に対する精神的負担を理由とする労災認定もありますので、この辺りは留意が必要です。



休職処理方法

心身の不調が起きると、治療には時間を要する場合があります。
一定期間仕事を休んで療養が必要な場合、本製品では「スケジュール割り当て」により、休職処理が可能です。
スケジュールパターンを作成し、割り当てることで、お休みとして扱うことができます。

1. パターン設定にて、スケジュールパターン「休職」を作成します。
スケジュールパターン「休職」作成:画面キャプチャ

2. スケジュール管理より、対象者に「休職」スケジュールを割り当てます。
「休職」スケジュール割り当て:画面キャプチャ

☞ 休職や復職する場合の設定はどうすればよいですか?

 >>> 詳しくはこちら


社労士からのアドバイス

出来れば主治医と面談して休職期間を決める

「適応障害」の診断書が出されたら、医師の所見でどのくらいの期間休養させるべきか明記されているケースがあります。

私はこのような場合、お客様へ
「本人の承諾のもと、主治医に会って休職期間を再度確認してください」
と伝えております。

というのも、最初の診断書では一般的に「1ヶ月」という期間が多いのですが、1ヶ月で復帰されるケースは少ないのが実態です。
その後更に1ヶ月、2ヶ月と延びて行くケースが圧倒的に多いのです。

本人が治療に時間を要するのは仕方ないことですが、現場で働くメンバーは「1ヶ月で戻ってくるなら、少し大変だけど頑張ろう」と当初意識が高まりますが、それが段々延びてくると現場の疲労感が増し、長期化するほど職場の雰囲気が悪くなり、本人がいざ復帰となっても、そのような職場では、また再発して休職になりかねません。

主治医に会えたらなら
「しっかり治して頂きたいので、期間は長くても良いから、その上で判断願います」
と伝えます。

過去の経験から、このような話をして頂くと、少し長めの休職期間が提示されました。
もちろん、短い期間で復帰できればそれに越したことはありませんが、医師とすれば「先ずは様子見で」といった考えもあり、短い期間を示されるケースが多かったものと思われます。

会社側の姿勢が示されれば、主治医も安心した治療方針が決められ、そこで少し長めの期間が提示されるのではないかと推測します。
このような対応を取ることで、労働者に対しては 「しっかり治すことを会社側が認めてくれた」といった安心感を与え、また現場に対しては 「治療期間を要するので、それに応じた人員体制の再編」といった指示がしやすくなるのです。

メンタル不全は重い、軽いの程度の違いはありますが、割と治療の時間がかかりますし、その後の対応も求められますので、正しい認識を持つことが大切です。



メンタル天気予報「コンケア」

企業が従業員への支援を通じてメンタルヘルスケア対策に積極的に取り組むことは、生産性と企業価値の向上など、多くのメリットにつながります。

本製品は、メンタル天気予報「コンケア」と連携できます。
「コンケア」では、お天気マークを選ぶだけで、打刻とメンタルチェックが同時に行なえます。
出退勤データだけではなく、日々の心の動きが見える化され、とても簡単にメンタルマネジメントができます。

メンタル天気予報「コンケア」:使用画面

☞ 勤怠管理システム KING OF TIME × メンタル天気予報 コンケア

 >>> 詳しくはこちら


以上、「メンタルヘルスと予見方法」についてご案内いたしました。
本記事が皆様のお役に立てれば幸いです。
次回は、「メンタルヘルスの社内既定と最新検査方法」について、お伝えする予定です。

朝晩日毎に冷え込んできました。体調を崩されませんよう、温かくしてお休みください。
今後もKING OF TIMEをご愛顧いただけますよう邁進してまいりますので、何卒よろしくお願いいたします。

 
 
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