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【その労務管理勘違いしてませんか?!】相談が多い入社時のトラブル回避方法

公開日:2025年4月3日(当記事の内容は公開時点のものです)

監修:社会保険労務士法人 ヒューマンリソースマネージメント
特定社会保険労務士 馬場栄
監修:社会保険労務士法人
ヒューマンリソースマネージメント
特定社会保険労務士 馬場栄


【その労務管理勘違いしてませんか?!】相談が多い入社時のトラブル回避方法

今週のピックアップ

【 労務情報 】
◆ 入社後の労務トラブルに注意
◆ 労働条件に関する会社側と本人の認識のずれ
◆ 社会保険や雇用保険の手続き誤り
◆ もし採用した社員が能力不足だった時は
◆ すぐに退職を希望した場合の手続きは

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 入社後の労務トラブルに注意

4月は新年度がスタートし、多くの企業にとって入社に関する手続きが増える時期です。一方で、面接や内定の段階でどれほど好印象を得ていたとしても、いざ入社してみると、期待していたほどの働きぶりではない場合もあります。また、入社直後は会社のルールやカルチャーに慣れておらず、周囲の社員との間で摩擦が生じるなど、労務管理上のトラブルが起こりやすい時期でもあります。

【 入社後のトラブル事例 】
・労働条件に対する認識の食い違い
・手続き関係の不備
・本人の能力と会社の期待値とのギャップ
・早期退職希望とその対応

今回は、入社後に社員との間でトラブルが起こりやすい労務管理上のポイントと、その対策について取り上げたいと思います。

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 労働条件に関する会社側と本人の認識のずれ

会社は労働者に対して、労働条件(賃金、労働時間、就業場所、業務内容など)を明示する義務があります。これを怠ったり説明が不十分だったりすると、後々トラブルに発展する可能性があるため注意が必要です。

【 参考 】 よくある質問>採用時に労働条件を明示しなければならないと聞きました。具体的には何を明示すればよいのでしょうか|厚生労働省

労働条件に関する会社側と本人の間で、よくある認識のずれとしては、
「勤務地や業務内容が思っていたものと違った」
「残業はほとんどないと聞いていたのに、実際は思っていたより多い」
「給与額や手当の支給条件が説明と異なる」
などが挙げられます。こうしたトラブルの原因は、多くの場合、会社側と社員の認識の相違によるもので、特に会社側の説明不足が大きく影響していると考えられます。

【トラブル防止のポイント】
<「ジョブディスクリプション」の作成>

近年はジョブ型雇用が注目されていますが、実際に業務内容やその範囲を明確に定義できている会社はまだ少ないのが現状です。まずは可能な範囲で「ジョブディスクリプション※」を作成し、募集内容と実際の業務に大きなズレが生じないように配慮しましょう。入社後に、本人が想定していた業務と実際の業務に乖離がある場合は、会社が求める役割や期待などについて丁寧にコミュニケーションを図り、相互理解を深める努力が大切です。
※ジョブディスクリプション:担当する職務の内容を詳しく記述した文書のことで、仕事の範囲と責任を明確化し、人材採用や配置、評価をスムーズに行うための基礎資料のこと。

【 参考 】 職務分析実施マニュアル|厚生労働省

<入念な労働条件の説明と雇用契約書の締結>
労働条件通知書(あるいは雇用契約書)を正確に作成し、口頭での説明と内容が食い違わないようにしましょう。会社側は丁寧に説明しているつもりでも、社員にとっては給与体系や手当、残業代の計算方法などがわかりにくい場合があります。疑問が出やすく、トラブルにつながりそうな点を入念に確認してもらうことが望ましいでしょう。
また、書面による雇用契約書の締結は法令上の義務ではありませんが、トラブル防止の観点から会社からの一方的な「通知」だけでなく、双方の「合意」の証拠として書面を残すことをおすすめします。

【 参考 】
【正社員もアルバイトも雇用契約書は毎年更新しよう】~内容の誤解や見落とし防止には、これが肝心~|過去ブログ
【業務の効率化を図る】社労士目線で考える電子契約の活用方法|過去ブログ

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社会保険や雇用保険の手続き誤り

新たに雇用した社員が正社員であれパートタイマーであれ、社会保険(健康保険・厚生年金保険)や労働保険(労災保険・雇用保険)への適用要件は必ず確認すべき事項です。なかには、パートやアルバイトの加入は本人の希望によるものと勘違いされているケースもありますが、適用要件を満たす場合は加入が義務付けられているため、適切に対応しましょう。

【トラブル防止のポイント】
適用要件の確認と加入漏れの防止

正社員はもちろん、パートタイマーやアルバイトであっても、適用要件を満たせば、適用対象となるため、以下の適用要件をあらためて確認し、加入漏れを防ぎましょう。

<社会保険の適用要件>
社会保険適用の基本的な考え方として、事業所に「常時使用される人」は、国籍・性別・賃金の額などに関係なくすべて被保険者となります。
パートタイマーやアルバイトの場合、1週間の所定労働時間および1か月の所定労働日数が、同じ事業所で同様の業務に就いている通常の労働者の4分の3以上であれば、社会保険への加入が必要です。
また、51人以上の会社で働くパートタイマーやアルバイトの場合、次の要件をすべて満たすと社会保険の加入義務が発生します。

・週の所定労働時間が20時間以上
・所定内賃金が月額8.8万円以上
・学生でないこと

【 参考 】 就職したとき(健康保険・厚生年金保険の資格取得)の手続き|日本年金機構

<労災保険・雇用保険の適用要件>
■ 労災保険:原則として、労働者は全員が加入対象です。
■ 雇用保険:以下の要件を満たした場合に加入が必要となります。
・31日以上引き続き雇用されることが見込まれる
・1週間の所定労働時間が20時間以上

【 参考 】 雇用保険の加入手続はきちんとなされていますか!|厚生労働省

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もし採用した社員が能力不足だった場合は

せっかく採用した社員の業務遂行能力が、結果的に会社側の期待を大きく下回るケースは少なくありません。
「試用期間中であれば自由に辞めてもらうことができる」と勘違いしている経営者の方もいますが、あくまで「解雇」の扱いとなるため、本採用を見送るには「客観的合理性」「社会的相当性」が必要です。
やむを得ず本採用拒否を検討する際は、会社として適切に対応できているか(試用期間中の評価記録や面談記録の整備など)を十分に確認し、本人にも納得感が得られるような準備が必要です。

【トラブル防止のポイント】
<本採用の評価基準の明確化>

本採用の評価項目を明確にしておくことで、能力不足が判明した場合の対応がしやすくなります。評価項目とその合格ラインを、できるだけ早い段階で本人に示し、丁寧に説明しておくと、本採用を拒否せざるを得ない場面でのトラブルを抑止できます。

<十分な教育やコミュニケーションの確保>
能力不足を疑う前に、「教育や指導が不足していないか」「人間関係に問題が生じていないか」など、職場環境が整備されているかをまず確認しましょう。
また、業務でのパフォーマンスが期待を下回る場合でも、本人と課題を共有し、定期的な面談を通じて改善を促すことが大切です。本採用拒否という判断に至った場合は、指導内容や指導回数、改善要請を行った日時などを丁寧に記録しておくことで、「客観的合理性」を示す証拠として有効になります。

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 すぐに退職を希望した場合の手続きは

入社したばかりにもかかわらず、労働条件の不一致や職場環境に馴染めなかったことを理由に早期退職を申し出されるケースがあります。たとえば、入社後わずか1~2週間で出勤が止まり、その後電話で退職の申し出があった場合でも、会社としては在籍実績があった以上、実際の状況に応じて必要な手続きを進める必要があります。

【トラブル防止のポイント】
<退職の意思確認と社内手続き>
① 退職の意思確認

口頭(電話)だけで退職の意思を確認すると、後々トラブルにつながる可能性があるため、必ず書面などで退職の意思を明確にしてもらいましょう。その後、退職日をいつにするのかを本人と確認し、その日付に基づき必要な事務手続きを進めます。
② 貸与物の回収
社員証、PC、スマホなどを貸与していた場合は、確実に回収する必要があります。可能であれば、本人に持参して返却してもらうことが望ましいですが、それが難しい場合でも郵送での返却方法を案内するなど、手続き方法を明確に伝えましょう。
③ 守秘義務の再確認
入社してわずかでも、顧客情報や社内情報に触れている可能性があるため、守秘義務に関する再確認を行い、必要に応じて誓約書を回収します。

<給与の精算と資格喪失の手続き>
① 給与の精算

在籍期間が数日であっても、勤務実績がある場合は、源泉所得税や社会保険料・雇用保険料を控除したうえで、その日数・時間数に応じた賃金の支払いが必要です。
② 社会保険・雇用保険の手続き
社会保険・雇用保険については、たとえ短い期間でも入社時点で資格取得手続きをし、その後退職に伴い資格喪失手続きを行います。
雇用保険については、支給額に対して料率をかけ算出した金額を納めるのに対し、社会保険料は1か月分の保険料を納める(日割り計算などはない)点に注意が必要です。給与から控除しきれない場合、会社は本人から別途徴収します。
③ 離職票の交付
このように短い勤務期間では、雇用保険の受給要件(加入期間等)を満たさず基本手当を受け取れない可能性がありますが、離職票の交付を行っておくことが望ましいでしょう。

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本記事が皆様のお役に立てれば幸いです。
今後もKING OF TIMEをご愛顧いただけますよう邁進してまいりますので、何卒よろしくお願いいたします。


監修元:社会保険労務士法人 ヒューマンリソースマネージメント

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